先日、色の基礎知識についてを投稿しました。今回は内容を少し詳しく掘り下げてみたい。

さて、色というのは光の波長によって感じるものなので、理論的には境界のない連続したものです。しかし、人によって感じ方が異なったり、表現があいまいになるため、一般的には色を数字として定量的に扱えるカラー・システムを用いて表現します。

カラー・システムでは、色を「色の三属性」と呼ばれる、「色相」「彩度」「明度」の3つの属性で表現します。

◆色相
色相とは、赤や青、黄といった色味・色合いのことです。色を体系的に表す際に使われます。「青っぽい」などは色相に対する表現になります。

色相を構成する可視光線に含まれる色の中から基準となる色を選んで順番に円上に並べたものを「色相環」と呼びます。なお、色相環において、対角に位置する色を「補色」と呼びます。
色相環

◆明度
明度とは、色の明るさを示す度合いです。明度が高ければ色は明るく軽い感じになり、明度が低ければ暗い重い感じになります。最も明度の高い色は白、最も低い色は黒です。「明るい青」などは明度に対する表現になります。なお、白や灰色などの無彩色には色相や彩度がなく、明度だけで表現されます。

◆彩度
彩度とは、色の鮮やかさを示す度合いです。彩度が高いと色の純度が高く鮮やかに見え、彩度が低いと色が濁っているように見えます。「鮮やかな青」などは彩度に対する表現になります。

白や黒などの無彩色の割合が増えると彩度は下がります。一方、無彩色はまったく含まない色を「純色」と呼び、彩度が最大になります。

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